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Part8  2011 (8) 8月
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きのこ観察会、個人的な散策で出逢った
四季折々の花、きのこ・・・写真と雑文です
さらに、メーリングリストでいただいた仲間のメールの一部を転載しています

 

2011年08月31日  "菌なる送り火で。" 
 
---
Oさんよりメールをいただきました
「 26日、のっそりと京の山へ。 しっとりとしたフィールドはキノコたちも賑やか。 小型の原茸一派たちや大蓬莱たち、ウツボホコリらしき粘菌も大賑わい。
 20日に訪れたゲレンデなので、火焔茸たちの気配を・・・と、
 ・・・これは!!小さな火焔茸が散乱している。 人か獣の仕業かわからないが、それ以上にあっちこっちから火焔茸が生えている。元気な木の根元からも出ていて、腐食部分から出ているようだった。小ぶりなものから、燃え上がった見事な株まで!
 山火事のようだと思ったがここは京都、送り火といえなくもないかな?w(RIMG3422sが、20日に見た株の育った姿)あまりの火の勢いに妙な高ぶりすら覚えつつ、帰路へ。
 大蓬莱茸にあかりを灯して眺めたりしつつ、そのまま、大江能楽堂での葉月狂言会へ。目当ての演目は「菌(くさびら)」 燃えるような茸の勢いを肌で感じたあとということもあり、キノコに追われる行者の姿を眺め、おかしみつつ帰りました。」(↑ノ写真がRIMG3422s)



2011年08月31日  " 私もリベンジ " 
 
 --- 東大阪市にお住まいのYmさんからメールをいただきました ---
 「 先日のDmさんのメールに触発されて30日奈良公園から春日大社境内林へ行ってみました。
 21日の思いつき編から枚岡公園、生駒と行ったのですが空振りで、疲れだけが残っていたところにマントカラカサタケのニュースが飛び込んできました。
 午前中、以前から気になっていたエリアを初めて探検したのですが、カラカラに乾いていて収穫はゼロ。そこから30分、駅に戻れば一駅で近鉄奈良なのに好奇心から5kmをてくてくと歩いてしまいました。公園では、ぽつぽつ見える白いものは倒れた、そして倒されたマントカラカサタケ、他には何もない、次第に疲れを感じてくる。
 遅かった?出村さんの時が旬?なんて思いながらいつものところへ。そこできょろきょろしていると、ありましたありました、しっかりと観光客に見つからないところにでっかい2本(傘径16,18cm)と少し離れた所にもう1本(傘径20cm)。このエリアとしては少なかったのですが、今迄の経過から見て文句は言えないでしょう。
 全くDmさんと同じパターンになってまいました。リベンジしているのはどちらでしょう。
 追、ついでにいつものところのハナビラタケ、茶色くなって虫の餌になっていました。 」



2011年08月31日  "京のひまわり・・・。" 
 
---
Oさんよりメールをいただきました
「 東京からのとんぼ返りの20日、京都の骨董市に茸物を見にぶらりと。 根付・飾り金具・・・実物っぽい物までちらほらと、茸物があるけども高かったりグッとこなかったりで終了。やや雲行き怪しく霧雨が舞っていましたが、まだ日暮れ前。行きつけの場所へふらりと・・・。
かなり雨に打たれた中黒森笠が、淡い肉色を笠表に滲ませていて、これはいけるかなと、カサテラス☆
 思いの外、淡いピンクが光に解けて面白く、フリルがかったツバも愛らしい。テラス加減しつつ幾らかパシャリ☆
 松旺子や紅茸も雨に洗われた表情・・・しかし、来る度にナラ枯れの進行がひどい。去年見かけたナラ枯れの木は初春に伐採作業が始まって、燻蒸中。 その他の試みもみられたけど、いかんせん新たにフラスまみれになった木が多い。
 そろそろ帰ろうかと降りかけた矢先、見覚えのある姿が・・・! これは、火焔茸の幼菌!!近くを見れば今にも燃え上がりそうな幼菌が。三年ほど眺めてきた場所だけど、ここまで生えるようになってきたか。去年に増して火焔茸の記事も見るようになり、今年も会いたかった茸ではあるが、ちょっと複雑な気分も滲んだ。ま、ともかくはその美に魅入る♪。」



2011年08月28日 "奈良公園リベンジ" 
 
--- 奈良市にお住まいのDmさんから
      メールをいただきました

 「一週間前の「奈良公園思いつき編」は雨が降ってから2日後だったので、きのこが顔を出すのが間に合わなかったのかも? しかし、その後も雨が降って1週間が経過した今日は??……
期待に胸を膨らませて、暑い日差しの中を出掛けました。
 下禰宜の道に入りかけた所で、突然目に飛び込んで来たのが写真の
マントカラカサタケ。独立峰マッターホルンがそびえ立つ姿に似て、背の高いまっ白なキノコが孤高な姿で落ち葉の平原に立っていました。何はともあれ、写真を1枚。次は逆の方向から……と立ち上がった瞬間、踏みつけた枯れ枝が白い姿をはね飛ばした。こう言う時は細心の注意が必要なんですね。こんな失敗を繰り返しながら一人前のキノコ観察者に成長するのでしょう。
 その後も目を皿にして、遠視と乱視の眼鏡を掛けて、へっぽこキノコ眼でなめる様に探したが、努力は報われなかった。
 二つめに見付けた
ツブカラカサタケの写真を撮っていると60才前後の男が近寄ってきて……「キノコの写真ですか、案外可愛い物ですね!」と感心しながら礼を言って立ち去りました。
 帰りは木漏れ日の中禰宜の道を歩いていると、飛んで来た虫が私の右腕に止まりました。 それは珍しいニイニイゼミです……汗でじっとり濡れたシャツは塩分が多くて、なめたら美味いのか?安心の顔つきでとまり続けます。被写体があまりに近すぎて構えにくいカメラで、何とか撮ったのが添附の写真です。
 このように午後の2時間あまりを楽しんだ今日のキノコ観察でした。キノコの名前は私が図鑑を見て「これだろう」と思っただけです……間違っていたら教えて下さい。」

 ・・・私が今日見たきのこがオオシロカラカサタケ、そしてDmさんがマントカラカサタケ、ツブカラカサタケ・・・異常に早い時季の秋雨前線には唐傘が似合うのでしょうか?これだけ雨が降ると、「期待に胸を膨らませて」出かけますよね。(simo)


2011年08月28日  昨日は記録的な雨 今日の河内のきのこ
 
昨日は大阪でも記録的な降水量で、東大阪では時間当たり100mmクラスの雨だったという。南河内の石川でも急な増水で中学生が中州に取り残され救出されるという事態も起こっていた。
 一転、今日は猛暑日寸前の暑い陽射しの一日。
 しばらく充実感に満たされるキノコを見ていないな!河内のキノコ観察ポイントを早朝より駆け回るが、昨日同様イグチ・ベニタケ・テングタケといった見ごたえのある夏キノコは皆無!降水量・気温以外の何が影響しているんだろうか?
 シロキクラゲの芽生え、シロホウライタケの仲間、アミスギタケの幼菌、カレエダタケといった小振りなキノコ幾つか出ているだけだ。家に帰り鉢植えに水遣りをしているとキノコが目に入る。今日見たきのこのうち一番立派な姿のきのこがプランタのオオシロカラカサタケとは・・・。
 
シロキクラゲ 芽生え シロホウライタケの仲間
アミスギタケ 幼菌 カレエダタケ
カレエダタケ 胞子 カレエダタケ 担子器
庭のプランタのオオシロカラカサタケ オオシロカラカサタケ 胞子



2011年08月27日  しっかりと雨が降ったはずだが  ・・・今日の明日香路のきのこ
 
猛暑・乾燥から一転してここ一週間ほどは、しっかりと雨が降っている。さすがにきのこもバッチリ目覚めてたくさん顔を見せてくれるだろう。・・・と、いそいそと峠を越え奈良県の香久山・明日香方面へ。とはいうものの、毎度毎度期待を裏切られ続けていると、・・・明日香のナンバンギセル、ナツズイセンも咲いてる頃と・・・保険も考えている自分がおかしい。
  先週に続き今日も、ベニタケ、テングタケ、イグチなどの大型の夏きのこの姿は見えない。どうしたのだろう?
 だが、小振りなキノコたちは身軽で動きが軽快なのか?幾つか素敵な姿を見せてくれている。 キツネノハナガサの見事な姿・・・こんなきのこを見ると、これだけで一日、満足感に浸っている。
 細い落枝に出ているアシグロホウライタケ、サビイロオチバタケ?、ハリガネオチバタケの群生、橿原神宮の森で見たオレンジ色の可愛い傘・透き通るような白い脚・・・ミヤマホウライタケ?・・・今日はキノコ目の照準をミニサイズにしないとピントが合わない。
 この基準で見ると、エリマキツチグリですら巨大なキノコに見える。
こんな素敵なキノコに出逢うと一日幸せ一杯 キツネノハナガサ 香久山山麓
キツネノハナガサ 胞子 アシグロホウライタケ 香久山 山麓
アシグロホウライタケ 胞子 何度見ても飽きない サビイロオチバタケの仲間だろうか 香久山山麓
サビイロオチバタケの仲間だろうか サビイロオチバタケの仲間だろうか 胞子
サビイロオチバタケの仲間だろうか 縁シスチジア ハリガネオチバタケ 群生 香久山山麓
オレンジ色の傘 透けるような脚
ミヤマホウライタケの仲間だろうか?
橿原神宮の森
ミヤマホウライタケの仲間だろうか? 胞子
ミヤマホウライタケの仲間だろうか?
 胞子 発芽しているものが多
ミヤマホウライタケの仲間だろうか? 縁シスチジア
ベニヒダタケ 明日香
下の傘は 胞子でウッスラと紅色に
エリマキツチグリ 橿原神宮の森
ナンバンギセルが咲き始めている 明日香 ナツズイセン たくさん咲くと いい感じ 明日香



2011年08月27日  "小さき者に手を合わせつつ♪" 
 
---
Oさんよりメールをいただきました
「・・・16日、五山の送り火を前に賑わいを増す京都へ。 久しぶりに菌塚へ行ってまいりました。
 いつも遊んでくれている小さき者達に手を合わせに。・・・っと、そうそう大人しいばかりであるわけもなくw メマトイの猛攻に耐えつつ目を凝らすと、菌塚の前の立ち枯れた桜の根元からピョコリ♪ 可愛くも立派な紅襞茸(ベニヒダタケ)が出ていたのでご挨拶。 菌塚をバックに別々にピントを会わせたりと早速あそばせて頂きました。
 門前の茶屋で美味しい冷やしきのこそば(平茸・椎茸・滑子・楢茸・木耳入り♪)を、いただいたあと、盛夏の稀な顔を見に♪・・・おったおった、去年よりは小ぶりながらも相変わらずの大賑わい☆破黄茶初(ヤブレキチャハツ)の大軍団。まるっきり、藍茸のベージュ版といった風貌。去年も盛夏に大賑わいするも、すぐに見かけなくなり。短期集中・一発勝負に近い生き様。きのこの魅力を体言するような姿を楽しみつつ混雑を避けて帰路につきました。」




2011年08月24日 ”新たに判明した種名”
 
--- 
藤井寺市にお住まいのArさんより
   メールをいただきました

「 平成22年秋から本年8月上旬迄に撮影をした内、少しでも同定に迷いの有るものを専門家による指導を仰ぎ判明した種を紹介致します。
 夏の高温に地表もパリパリに乾燥して木野子達も仮死状態のところに、数日前の愚図付き気味の天気で落葉の布団の下ではヤット目覚め始めた頃と思います。
 しかし自然界の事ゆえ人間様の思い通りには行かないのが常ではありますが、内心週末を楽しみにしています。・・・
 (タカネベニタケ仮称→
 傘は赤褐色。中央は浅く窪み汚黄土色をしているか(画面後)亦は欠く(画面前)が、脱色しているものと思い込み敢えて隠す角度から撮影したのが失敗でした。ヒダは直生して小ヒダ・分岐・連絡糸は無い。肉に辛味はない 南河内)

ミヤマウラギンタケ
子実層托を正面から観ると褐色、側面から観ると淡灰色。
孔口の形は様々、肉は管孔と同色でコルク質。胞子は楕円形。(南河内)
Otidea abietina和名無
広葉樹材上生で柄は無い。
子嚢胞子は俵型で表面に2個の油球がある。
南河内
キュウバンタケ
材の割目深くから発生していて基部を捉える
事が出来なかった為、自信が無く第3者の助言を
必要としました。       南河内

フジウスタケ
  本菌に限りますと小型で傘径75ミリ。
  定点外初確認    奈良公園
カワリハツ
特徴は備えているものの初めて目にする色なので
戸惑い、悩まされましたが
結局は然る可き位置に落着きました。
ムラサキアセタケ
ネットで見ますと殆どが青紫色をしていますが、
画像の様に赤色を帯びた紫型も在る様です。
定点外初確認
ダイダイガサ白色型
テングタケ科と思い込んでいましたが、
先生に上記と教わり云われてみれば其の通りで納得。
完全に騙されました。



2011年08月21日  奈良公園のきのこ まだ休眠中?
 
今年の観察会は成績が悪い。どなたか気分転換に番外篇を企画してくれると有り難いなぁ・・・とこぼしていると、奈良市にお住まいのDmさんが奈良公園の観察会を呼びかけて下さる。 金曜日にはしっかりと雨があったということなので、期待して出かける。
 奈良市にお住まいのDmさん、Inさん、Takさん、大阪からはYmさん,Hinさんと、急な企画で、空模様が怪しい中でも6人の参加。
 あとは期待にこたえて、美男・美女キノコが誰か顔を見せてくれると万歳なのだが、どうも歩き始めると様子がおかしい。少ない!キノコの姿が見えない。半月ほどの日照・猛暑でキノコは完全に休眠モードだったの? 先日の雨に何となく目覚めて寝ぼけマナコだった子たちも、今日の雨で目覚めているのだろうか?
 完全に戦意喪失気味でメモもオソマツ。アリバイ的なメモには、アミズギタケ、ウズラタケ、ウマノケタケの仲間、オリーブサカズキタケ、 キクラゲ、 クジラタケ、 クロハツ、 ケショウハツ、 コツブタケ、 コブリノマメザヤタケ?、 シロハツモドキ 、ツガサルノコシカケ、ツノマタタケ、 ツブカラカサタケ、 ツヤウチワタケ 、ニセキンカクアカビョウタケ 、ハナサナギタケ 、ホウライタケ属 、マツオウジと書きなぐっているが・・・。
 キノコの気持ちを理解しようと頑張っているが、またしても降られ続けている。足繁く懲りずに逢いに行くしかないみたいだ。
ツノマタタケ 今日いやに目に付いたキノコは
オリーブサカズキタケ
ウズラタケ ツヤウチワタケも目立つ
シロハツモどきの残骸が目立つ中
形を残していたクロハツ
ケショウハツ
ケショウハツ 胞子 ケショウハツ 縁シスチジア
コブリノマメザヤタケだろうか? コブリノマメザヤタケだろうか? 横断面
目盛:mm
コブリノマメザヤタケだろうか?
 子嚢殻部分をズームアップ
コブリノマメザヤタケだろうか? 子嚢



2011年08月20日  " 仁王様に会いに♪" 
 
--- 
お久しぶりです。Oさんよりメールをいただきました
「・・・先日、東京へのキノコ遠征を慣行しましたのでご報告を♪
 19日の朝早く新宿より電車に飛び乗って、西多摩郡瑞穂町へすっ飛びました。やや雲が濃くなってきていましたが、ほどなく到着。  ・・・そして、探すまでもなく遠目で発見!
 『・・・仁王占地(ニオウシメジ)!!』 先週のニュースで見た姿からかなり老成した大株!幅1メートル余り。もう何か違う生物のような・・・お姿。一度見たいと思いつつも、発生情報を確認して行こうと思っても、食べらていたりでなかなか・・・。今回のような場所でなければなかなか♪ 仁王占地の株は全部で三つ。ロープの柵と説明が添えられていました。老成した大株と、脇に出ていた小ぶりな株は少し成長が停滞した印象・・・三番目に出た株が一番美しくピークに達した印象☆
 地面は白い胞子で粉をふいたようで♪
 ・・・と、柵の外側の枯葉の間から白いものが出ていたのでチェック♪ これは・・・ビンゴ☆原基から出たばっかりの尖がりアタマ(幼菌)! 公園の管理をしているおじさんと話していると、今朝発生したものだそう。成菌はもちろんですが、この状態の仁王占地を見れたのが嬉しく♪
 おじさん達から面白い話も聞け、どう管理したら良いかと相談までされました。(囲う以外は自然に任せ、水を掛けたりしない方が良いのではとお伝えしました)天気予報より前倒しに小雨が降り始め、公園の散策を軽く済ませてから、コンデジで動画撮影を試みました♪↓
http://www.youtube.com/watch?v=pFEjPoKPvgs&feature=channel_video_title
 雨の止み間に、濡れたニオウシメジも撮り収め、成長過程と乾・湿、色々な状態を拝ませて頂きました♪

 >Kanさん(19日の項参照・・・simo)
 おおっ♪行ってこられましたか〜〜! ほんと、描いた方のキノコ愛をひしひしと感じる作品ばかり。もうお二方とも、キノコ仙人の領域に行っておられますw
 (小林路子さんの愛称が“仙人”だったり) 余談ですが、お知り合いになった美術館の方によると、今日(20日)は会場に仙人がお見えになってたそうです♪。」

 --- 「もう何か違う生物のような・・・お姿」って、ピッタリです。横着してるとダメですね。見習って、もう少しフットワークよく動かないと!それにしても、スゴイ!(simo)



2011年08月20日  葛の花が香り始めた 河内の野
 
”葛の花のほんのりと甘酸っぱ芳香が漂うころにはもう少し秋風が感じられるのでしょうが”・・・と、先週書いたが、今日河内の野を歩くと紫の花が咲き始めている。昨日、半月ぶりの雨がふりやっと季節の節目を迎えたようだ。
 野は半月の間続いた猛暑・日照モードで、大きなキノコは皆無。松の倒木の水分を上手く取り込んで育つマツオウジだけは結構立派に育っているが。
 そんな中見つけたダイダイガサには感激!カメラを向けてしゃがみこむと、更に小さなコンペイトウのような幼菌も見える。雨を含んだ枯葉の間には可愛いヒナツチガキが出ている。ここでもしゃがんで始めて見えるほどの幼菌が出ている。幼菌モードに目線を切り替えて歩くべきだったのでしょうか?
 雨粒を葉に載せたツユクサのブルーが目を惹く。棉の花も咲き始めている。河内木綿が産業として成り立っていた頃には見事な棉畑があったのだろうが。
素敵な芳香を漂わせる
秋の七草の一つ 葛の花
半月も続く日照・猛暑の中でも、立派に成長していた
マツオウジ
ダイダイガサ
小さなコンペイトウのような幼菌が可愛い
座って低い目線にしないと見えない
ヒナツチガキ
小さな幼菌はしゃがみこんで始めて気づく
露が似合う ツユクサ 棉の花



2011年08月19日
 "  私も信州きのこ巡りへいきました  "
 
--- 
お久しぶりです。Kanさんよりメールをいただきました
「叔母が山梨に移住し、田んぼと畑を始めたので夏休みに遊びに行ってきました。
 先月Oさんが行かれた武田神社とフィリア美術館へ行ってきました。どちらも見ごたえのあるきのこの絵でした。よく、星空の美しさを表現するのに「星が降ってきそうな」といいますが、まさに「きのこが降ってきそうな」天井画と普段は季節や樹木の様子によってバラバラにしかみられないきのこが一部屋に集い私を迎えてくれる感じがして楽しかったです。
 不勉強なもので、渡辺画伯の名前も、小林さんの名前もOさんの話で聞いただけでしたがお二人の植物、きのこに対する愛情が伝わってきて、私もこれから頑張って勉強しようと思いました。フィリア美術館の小林さんの展覧会は9/24までです。青春18きっぷは9/10までですから、冒険気分で出かけられてはいかがでしょうか?
 もう一人、祖母の妹にあたるおばが八ヶ岳のふもと野辺山に住んでおり、立ち寄ると道路沿いの野菜直売所に連れて行ってもらいました。写真のようにコムソウタケとチチタケが売られていました。コムソウタケ?と初めて聞く名前でしたがあとで調べるとよくおばがいう「ショウゲンジ」であることが分かりました。 「ジゴボウ」と呼ばれるハナイグチも出始めているそうですが、出会うことはできませんでした。
 蓼科高原の近くの白駒の池にも連れて行ってもらい、そこでイグチなのですが傘の模様が濃い茶色に白い斑点でまるで子鹿のバンビのようなきのこも見つけました。 針葉樹のコケで覆われた根元に幹から生えていました。軸は全部網目模様ですが、軸の色と傘の模様でインターネットで画像を探しながら検討するもススケヤマドリタケ?と 首を傾げる程度です。
 気温差があり、夜露で充分に湿気ている山の様子、きっと関西のきのこが見たら羨ましがる信州の山でした。」

 --- やっと2週間ぶりに今日雨があり、少し生き返った感じのする大阪。お話を伺っているだけで秋の香りが感じられます。懐かしいですね。津山に住んでいたカミさんの母親が”コムソウ”とよく言っていたのを思い出しました。
 チチタケといえばチダケサシのことを思い出します。チダケサシはチチタケをこの茎に刺して持ち歩いたことに因むと何かの本で読んでいたのですが、先日ラジオに出ておられたチチタケを好む栃木のかたは、”そんな、もったいないことはしない。チチの出ないように大切に扱います”と言っておられました。・・・(simo)
コムソウタケ&チチタケ コムソウタケ
何イグチなのでしょう?私の乏しい記憶の索引では・・・??
関西であえて似たきのこといえば、キクバナイグチかな?
と、キクバナイグチ属を図鑑で調べていると
オオキノボリイグチが出ている ”子鹿のバンビのような”紋様です(simo)



2011年08月14日
 今日の河内のきのこ
 
玄関の鉢植えのサギソウがやっと今朝になって咲き始めた。例年に比べてかなり遅れている。昨年はお盆には満開だったのだが。

 雨のない暑い日も10日近くになる。期待せずに大阪の南河内の低地を散歩。瑞瑞しいきのこはさすがに無理だが、カバイロツルタケ、キッコウアワタケが目に入る。この乾燥状態でよく生き延びているものだと感心する。
 しばらくして出逢ったモエギアミアシイグチのよれよれの傘には草臥れたお父さんの悲哀が感じられる。
 ナラタケモドキも逞しく生き残っている。チチタケは乾燥がすすみ殆どチチを出さない。

 

カバイロツルタケ  管孔の大きさ、柄の赤み キッコウアワタケ
このよれよれの傘 草臥れたお父さんって感じ?
モエギアミアシイグチ
モエギアミアシイグチ 胞子
モエギアミアシイグチ 担子器 水分不足 フラフラ 皆、倒れそう
ナラタケモドキ
ナラタケモドキ 胞子 ナラタケモドキ 担子器
チチタケ チチタケ 胞子
チチタケ 担子器 チチタケ シスチジア



2011年08月13日  猛暑・日照りの明日香路
 
この猛暑・日照り続きでは私の行動半径ではキノコは期待薄だ。昨日、橿原市にある本薬師寺跡のホテイアオイの見頃かと明日香・橿原方面へ。
 ホテイアオイは例年に比べてかなり遅いようだ。昨年のこの時期の2割ほどしか裂いていないように思う。そういえば、私のすむ羽曳野市の数少ない特産物のイチジクもやっとここ数日になって出荷が始まったようで収穫が遅れているという。自然の中で息づく生物は昨日・今日のお天気だけでなく、モットモット長い気温の変化・降水量の変化に反応しているのでしょうか?人間が失っている感性を生き物はしっかりと持ち続けているのかも。
 立秋を過ぎても気配さえ感じられない秋だが、明日香では秋の七草のオミナエシ、キキョウが美しい。葛の花のほんのりと甘酸っぱ芳香が漂うころにはもう少し秋風が感じられるのでしょうが。
 予想したとおりキノコの影は殆ど見えない。明日香の公園の切り株で何時の夕立に反応したのか小さなナラタケモドキの株が出ている。あと半日もこの陽射しに照らされると完全な乾燥標本になるのだろう。
 近くのシイの切り株には、チョコレート色の胞子を撒き散らすコフキサルノコシカケ状のものが出ている。辺りの落葉まで胞子をビッシリと被っている。 胞子サシズを見るとオオミノコフキタケのようだ。「北陸のきのこ図鑑」を見るとコフキサルノコシカケは胞子6〜8.5(9)μm、オオミノコフキタケは8.5〜10(12)μmだという。この胞子サイズは10μmはありオオミノコフキタケでいいだろう。それに同図鑑記載の「・・・縁部が薄く環紋が乱れている場合が多い。平地生・・・」という特徴にも合致するようでもある。 
 芝の上には蹴飛ばされたコツブタケが一つ、もう一つは踏み潰されている。 
橿原市 本薬師寺跡のホテイアオイ
オミナエシ 明日香 キキョウ 明日香
乾燥しているためか
カビにもナメクジにもやられていない
ナラタケモドキ
オオミノコフキタケ 
周りの落葉にも胞子が飛び散っている

"縁部が薄く環紋が乱れている"ようにも見える
オオミオコフキタケ 胞子
長いものは10μmを超えそうだ
蹴飛ばされていた コツブタケ
コツブタケ 胞子 外部は針だらけ コツブタケ 偽弾糸 クランプ(矢印の先)



2011年08月08日  "8月に出会ったキノコ"
 --- 大阪の藤井寺市にお住まいのArさんからメールをいただきました 

「 先週は熱帯性低気圧のプレゼントに今夏最後のチャンスではとの思いに誘われて、夏バテも何のそのヤケクソ半分で出掛けて見ました。  ここに来てイグチを中心にやっと例年並の発生に安堵し、満足感を以って帰宅する事が出来ました。」 
ツブエノウラベニイグチ ナガエノウラベニイグチ(Arさんよりメールあり8/9訂正)
モエギアミアシイグチ モミジタケ
ベニヒダタケ ハナガサイグチ



2011年08月07日  盛夏の河内のきのこ
 
明日は立秋だが、週間天気予報を見ると35度の数字が並ぶ。見ているだけでバテそうな感じがする。
 高いところに逃げるのが一番だが。一昨日、久しぶりに纏まった雨が降り、折角顔を出したキノコに挨拶して置かないと・・・。 ということで、近場の丘陵・野のお散歩。
 オオオニテングタケ、シロオニタケの立派な幼菌が姿を見せてくれる。どちらも幼菌でも随分存在感がある。
 久しぶりの雨の置き土産は、ベニタケ科の二階の住民ヤグラタケ。イグチもカビで白くなったもの、黄色に朽ちたものが多い。そんな中でも、何とかカビやナメクジの攻撃を免れたホオベニシロアシイグチ、ベニイグチ、キイロイグチ、ミドリニガイグチが美しい姿で楽しませてくれる。小さなヒメコウジタケもたくさん並んでいる。
  しかし、暑い。よろこんであれこれ眺めていると、汗ビッショリ。500mlのペットボトル2本はすぐになくなる。引き返すしかない。
 この季節には不釣合いな黒い毛羽立ったタイツのニワタケ。先日の雨に大はしゃぎのヒナアンズタケ、ヒメツキミタケ?も素敵だ。そうそう先日は上手く担子器を探すことができなかったロウタケも持ち帰り覗かないと。根気よく探すと、シロキクラゲの仲間に似た担子器が見える。手持ちの図鑑ではシロキクラゲ科だが現在の分類ではロウタケ目、ロウタケ科、ロウタケ属ですか? 
オオオニテングタケ 幼菌 身長16cm
美味しいんでしょう!たくさん穴があいている
シロオニタケ幼菌
珍しく原型を留める クロハツ
ベニタケは雨で傷み ヤグラタケが群生
ヤグラタケ 厚膜胞子 ホオベニシロアシシイグチ 幼菌
足元の白い網目が美しい
ホオベニシロアシシイグチ 胞子 ホオベニシロアシシイグチ 担子器
ホオベニシロアシシイグチ シスチジア キイロイグチ
胞子を守るベールが剥れた瞬間
虫の餌食になるのか 管孔が見えるのは少ない
キイロイグチ 胞子 キイロイグチ 担子器
白くカビたものが多いが この子はセーフ
 ベニイグチ
ミドリニガイグチ
キイロイグチ 胞子 キイロイグチ 担子器
担子柄にしっかりと胞子がくっついている
ヒメコウジタケ群生 ヒメコウジタケ
ヒメコウジタケ 胞子 この足元はこの季節には
ニワタケ
ヒメアキヤマタケ? ヒナアンズタケ
ロウタケ ロウタケ 胞子(再掲7/31観察分)
ロウタケ 担子器
シロキクラゲの仲間と同様に2室〜4室に別れそれぞれ伸びて胞子をつける



2011年08月06日  "  中国で " 
 
 ---6月下旬から中国に行っていた息子のきのこの土産写真は干物写真。
  「16都市25公演のハードスケジュールで、いろいろなアクシデントもありましたが、なんとか無事に済みました。」 ---というだけで喜んでやるべきなんでしょうが。 新幹線事故もあったことだし----親ばか!





2011年08月06日"高円山に登りました" 
 
--- 奈良市にお住まいのDmさんからメールをいただきました
 「我が家の目の前の
高円山奈良大文字の山でもあり、8月15日には夜空に炎の文字が燃え上がります。
 この山頂付近に20年〜30年と思われる若い松林が少しだけ在ります。 一昨年の秋「アミタケが在るのでは?」探してみましたが見つかりません。でも茅藪の中に朽ち果てた大きなハツタケを一つ見付けました。 松林の下の小木や茅やノイバラなどの藪を刈り払って、風通しを良くしてやるとアミタケやハツタケが生育するのでは?……2年越しの構想を実行すべく、今日は山登りに挑戦しました。
 山道を登り始めると、たちまちキノコが現れた……撮影を終わって、少し登ると、また新手のキノコ……山登りは遅遅として前進しない。キノコ撮影が目的なのか?藪刈りが目的なのか?訳が分からない。
 そこへ近所の
中学校の女子ソフトボールチームの生徒達が賑やかな声を上げながら降りて来た……
 「何してるの?」 「キノコの写真を撮ってるの、キノコも良く観ると美しいでしょ!」液晶画面を見せて上げると「ほんとうだ!」。 引率の先生「頂上近くの道に大木が倒れていて、そこに
スズメバチが飛び交っているので引き返してきました」……沢山の生徒を連れているので、賢明な判断でしょう。
 中腹辺りで撮影していると、今度は
オバサンの一団が降りて来た。 「ああーキノコの撮影ですか!向こうの道に白い美しい大きいのが2本列んでいましたよ」 「蹴飛ばしたり?……」 「いやいや、そんな行儀の悪いことはしていません、ハッハッハァー」と朗らかな一団が降りていきました。
 大文字の頂上まで登ってきて、休みながら水を飲んでいると
60才前後の男性か一人で登ってきた。「今日は!ここはエエ風があって休憩にもってこいですよ」「私は運動の為にしょっちゅう登ってるんですわ、この上の倒木にスズメバチが居るので注意して下さい、蛭も……」と言い残して登っていった。
 山育ちの私はスズメバチでも、蛭でも、ムカデでも、マムシだって対処の仕方を身に付けているから怖くないのだが、街育ちの人達は「マムシ」と聞いただけでヒビるから滑稽に思える。 今朝の出発前の計画では、登り1時間、藪刈り1時間、下山1時間と考えていたが、目的の松林に到着するのに2時間を費やした。 ザックから手鋸や大鎌を取りだし、1時間びっしり藪掃除をしたら、スッキリ気持ちよい広場ができた……ここにアミタケの群落が顔を出すのは早くて来年、場合によっては数年の努力が必要だろう。
アミタケの気持ちになって、環境整備をやって、そのねらいがズバリと当たれば、こんなに面白いことはない。そんな期待があるから炎天下の登山や草刈りができるのですが……仮に失敗してもウキウキ夢を見る楽しさは無くならない。・・・」
 ---  暑い中ご苦労様です。今日は個人的には父の初盆でお寺さんに行っていてキノコに逢えない日でした。こんな時、素晴らしいキノコの写真を見せていただくなんて感激です。
 スラット脚の長いきのこは”アシナガイグチ”でいいと思います。”山渓フィールドブック”の写真は???です。この写真で分かる人いないと思う。Dmさんが撮られたものが典型的で図鑑にふさわしいスタイルです。(simo)

アカヤマドリ シロオニタケ
イボタケ(疣茸)属だとは思いますが
種小名には・・・(simo
)
盛夏にふさわしい子です 見事な鮮やかさ 
Dmさんのおっしゃるとおりベニイグチですね(simo)



2011年08月04日  " テングタケのつぼ " 
 
--- 和歌山にお住まいのAsさんからメールをいただきました
 「テングタケ科の「つぼ」に焦点を合わせ遊んでみました。」
タマゴテングタケモドキ(アカハテングタケ)
…白色膜質で袋状のツボ
クロコタマゴテングタケ 
ツボ…基部は球根状に膨らみ
橙褐色を帯びた白色の浅いつぼ

--- 球根状に見えない??(simo)
クロタマゴテングタケ
 ツボ…白色膜質で袋状のツボ
コテングタケモドキ 
ツボ…基部に袋状のつぼがある
シロオニタケ 
ツボ…基部は肥大し、尖ったイボが
幾重にも環状に付着する
ドクツルタケ 
ツボ…根もとは、やや球根状にふくらんで
袋状の大きなつぼをそなえる
フクロツルタケ 
ツボ…膜質で袋状の大きなツボ(大型で深いツボ)
ヘビキノコモドキ ツボ
…基部は丸く球根状 肥大部の上部に黒褐色の
ツボの破片が幾重にも環状に付着する



2011年08月01日  河内の夜の華 
 
久しぶりの雨がほしいと思っていたが、今日だけは別。PLの花火。月曜日のためか例年になく道路の渋滞が少ない。風が煙を吹き飛ばしてくれ、くっきりと見え堪能させてくれた。



Part 8 2011 (8) 8月 
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