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Part 6  2009 (8) 8月
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きのこ観察会、個人的な散策で出逢った
四季折々の花、きのこ・・・写真と雑文です
さらに、メーリングリストでいただいた仲間のメールの一部を転載しています



 2009年08月01日 8月だというのに梅雨明け前の大阪 今日のきのこ
 
大阪市立自然史博物館の観察会に出かける。大阪には大雨洪水警報が出ている中での行事だが、夏休みでもありすごい人。
 子供たちはまず手に取って見てしまうため、殆ど写真を撮ることができない。
 この間、キノコには多すぎるほどの雨。瑞瑞しく絵になるキノコは本当に少ない。異常な豪雨、冷夏・農作物の不作・・・。きのこたちが少ないのも異常気象への警告なのだろうか?私のように勉強不足のものには、キノコの発生条件はなかなか理解できない。それなりの温度・そして充分な雨・・・あとは何が必要なのだろう。充分な雨ではなく、多すぎる雨ではダメなのだろうか?
 長居の植物園ではおなじみのナカグロモリノカサ、そして立派なオオシロカラカサタケが元気だ。小さく可愛いアカキツネガサ、クリイロカラカサタケ、キツネノカラカサなどはカメラを構えている目の前で子供の手のひらに入っている。スミレホコリタケの見事なすみれ色には感激する。胞子も確かにスミレ色だ。 おなじみのコーヒー色に染まるコフキサルノコシカケのかけらを持って帰り、胞子を見る。「オオミノ」と頭に付くのが正しいのかどうか。微妙な胞子サイズだ。そしてかろうじて写真を撮ることが出来たテングツルタケ。
 帰路、堺の観察ポイントに立ち寄る。何度足を運んでも振られてばかりのヤマギマツタケにやっと出逢える。少しお土産をゲット。夕食のおかずの一品。ここでも、思ったほどキノコが出ていない。テングツルタケはここでも絵になる子が出ている。芝生の上では傘径2cmほどの可愛い黄色い傘が並ぶ。ヒメコガネツルタケのようだ。
 今日はPLの花火の日だ。遠くに聞こえる雷鳴なのか、PL花火の昼花火の音なのか、しきりに轟く。寄り道したため、家に帰るまでに雨にあう羽目に・・・。マア、土産つきだから我慢我慢。
素晴らしいオオシロカラカサタケ
カメラを構えていると足が近づく
オオシロカラカサタケ 胞子
私には素敵な色合いで魅力的だが
あまり人気がなく ゆっくり写真を撮れる
スミレホコリタケの最後
すみれ色のスミレホコリタケの胞子
長居のテングツルタケ 堺市のテングツルタケ テングツルタケ 胞子
テングツルタケ 担子器 コフキサルノコシカケ 胞子
確かにコーヒー色だ
例年に比べ ヤナギマツタケが少ない ヒダを茶色に染める ヤマギマツタケの胞子
可愛い ヒメコガネツルタケ ヒメコガネツルタケ 担子器&胞子



 2009年08月01日 河内の夜の花 今日のPLの花火
 
梅雨明け前の花火。降水確率が高く、今にも降りそうな空模様、雨具に蚊よけを提げ出かける。横着して家に居ると後で後悔しそうなもので。何とか、家に帰るまで雨が降らずラッキー。




 2009年08月01日 ”中国のきのこ” 北京上方山国家森林公園  
 ---久しぶりに、中国へ出張中の生駒のTさんよりのメールです
 「・・・@北京_華都飯店です。6月1日より中国出張中で、本日帰国します。ただいまホテルで出発までの時間調整中です。
 昨日時間がとれたのでキノコ探索に北京上方山国家森林公園に行ってきました。北京の西南80Km位、北京原人の骨が見つかったあたりです。北京は結構乾燥していて市内の公園にこれまでも数回キノコ探索に行って見つからなかったのですが、ここはそれなりにキノコありました。
 我々の住んでいる大阪近郊の普通に見られるキノコだと思いますが中国の北京近郊にも同じようなキノコ生えているのを見てください。 明日の奈良公園は休養のためお休みします。」


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 さっそく、奈良のDさんより メールをいただきました
 「 奈良市のDです。Tさんの「北京のきのこ事情」を楽しく見せてもらいました。長い海外でのお仕事は大変だと思いますが、その寸暇を割いて「きのこを探してみよう!」と言う情熱に頭が下がります。
 お陰様で、我々会員は自宅に居ながらにして「北京上方山国家森林公園」を散歩した気分になれるのは嬉しいことです。私も昨年12月に印度北部の旅をしたときに、公園や寺院の林をうろついてみましたが、それらしき物は目に入らなかった。考えてみると、12月のインドは乾期ですから、きのこ探索には不向きだったのでしょう。
 その代わり、私の本来の趣味である「野鳥観察」には絶好期でした……乾期は水場が少なくなるので、小さい池にも沢山の水鳥が集まっていて、日本で見慣れた鷺や鴨以外に、日本では観られないオオズルやアオシヨウビンなど珍しい鳥に出合いました。
 私のきのこ歴は2年前に、この会へ参加させて貰って以来の短い期間ですが、それまでの「食べるきのこ」から「見て楽しむきのこ」の入り口へさしかかったことは大きな変化だと思います……それも世話をして下さる方々を始め、仲間の皆さんから大きな影響を受けていることに感謝しています。
先だっての生駒の観察会でOさんに初めて会いましたが、若いのに色々な事を良くご存じで「大ベテラン」と思っていたら、未だ2年半のきのこ歴と聞いてビックリしました。
 スポンジのように何でも吸収していく若い脳味噌と、私の老化した頭の差なんだろうと、納得した次第です。でも「永遠の初心者」を楽しむことが出来るのは、此の会の良さかな?と甘えさせて貰っています。今後とも「連れ持って遊んで」頂ければ、こんなに嬉しいことはありません。」

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 Oさんよりメールをいただきました   ”明日の番外編、楽しみですね〜♪”
 「個人的に兵庫・大阪・京都と故郷の和歌山までは足を運ぶんですが。なかなか奈良まで足を伸ばせずにいるので、奈良キノコの会はとても貴重です。少人数での散策となりそうですが、どんな方々が集まるかなぁ。賑やかしに行く程度になるかもしれませんが、よろしくお願いします。
>Dさん 
お褒め下さりありがとうございます。しかし、単純にキノコ好きを拗らせているだけだったりするので、知識に関してはハリボテとメッキ感が否めませんw
オカシイぐらいのエネルギーとフットワークは持っていますので、楽しい観察会になるよう、お騒がせいたします♪
<以下雑記>
 先週から兵庫県方面で2〜3時間に区切っての集中的な散策に精を出しています♪同じポイントも行くたびに顔ぶれが変わり、現地での知り合いも増え、脇道に新たなポイントを発見しと、キノコ熱を拗らせる一方で。そんな中でグッときたのを少しだけご紹介します。
 まずは、前回の観察会でもお持ちしたトリュフの一種。数は多くありませんが雨上がりなどに散策に行くと場所限定で、地上に露出しています。やはり香りの薄い種類のようです。
 ヒメコンらに続いてやっと顔を出し始めたコンイロイッポンシメジ。とりわけ好きなキノコで、去年も新鮮な子を探したんですが、いまだ老菌や傘に亀裂の入った子しか見ていません。。。今度こそは。大型のキイロイグチが広葉樹の苗を巻き込んで面白い表情になっていたのでパシャリ☆「言えないの」と照れてるようにも、パンダにも見えたり。
 小さいながらもベニヒガサタケも素敵な存在感。同じく小さい・・・やたらと赤い子を見つけました。フウセンタケの風貌で見たまんま、アカタケ!?と妄想しましたが、細かく確認できず。。。発生環境的に違う種かなぁ。最後に今年初物のウスキテング君。「赤かったな。。。」なんて、言わないように注意♪」



 2009年08月03日 昨日の番外編 大雨洪水注意報下の奈良公園きのこ観察会

 
***** 奈良公園番外編・同行記 ***** (奈良のDさんより)
 シャアー シャアー ザァー そんな音で目覚めた。「外はひどい雨の様だ、今日は駄目かな?」……なにはともあれ、起きだして書斎のカーテンを開けると、鉢植え用のバケツは水が溢れ、更に雨水が跳ね飛んでいる。空を見上げると、暗い雨雲は低く、屋根までとどききそうな気配である。7時過ぎに朝食を終わり、パソコンのスイッチを入れてみる……誰かから「中止にしましょう!」と呼びかけて来るかも知れない……しかし、そう言うメールは入っていない。
 新聞を読みながら時間を費やす……10時集合だから、余裕をみて9時過ぎに出掛ければ間に合う。小型ザックに詰め込む物はカメラ、山渓の小さい図鑑、遠くを見る眼鏡、近くを見る老眼鏡、メモ用紙、ボールペン……点検してOK。ゴム長靴に大きな蝙蝠傘と言う出で立ちで出掛けたが、ポツポツリの小降りになっている。西の方を見れば雲が高く、明るい雰囲気、東を見れば春日奥山に掛かる雲が谷筋を上昇している。
 9時40分、所定の駅前に到着した時には雨が上がり、既にFさんが待っておいでだ……「予想外の天気になりましたね!二人だけの観察会をやりますか……」 そこへYさんがニコニコと現れ「雨は上がりそうですね」と嬉しい予想をして下さる。  そこへまた見知った顔が……??「失礼ですが、お名前は……」、Yさんが「Dさんですよ!」と教えて下さる。そこへAさんが哲学者の様な風情を漂わせてやってこられた。Oさんもやって来た……大きなザックを背負い、バッグを腰に付け、大きな紙袋を持って重装備である。Fさんが質問する「その紙袋は何に使うの?」、「これは中が見えないのでキノコでも何でもポンポン入れるのですよ!」そのスタイルも話も行動する若さがみなぎっている。
 予想外にきのこ好きの皆さんが集まって来たな、と思っていると、そこへヒョイとSさん(会長)の顔が現れた。こりゃ凄いメンバーの集まりになってきた……今回は珍しく男集団の観察会になったな、と思っていると、紅一点のTさんがヒョコリと顔を現した。
 春日神社の神様は私の願いを聞き届けて下さった……先日の百円玉が効いたのだろうか?……ジャジャ降りがピタリと止まり、豪華メンバーが顔を揃え、美人の紅一点迄もが加わったのである。
 9時過ぎ、8名は興福寺の境内からキノコ探しを始めた……在る在る!普段の私の目にはとまらないキノコ達がホイホイと発見されていく、「生えているもんだな!」そのことに私は感動してしまう。「此処の小さいの、何でしょう?」、「ふぅーむ、見ていない事にしよう……」、「鹿のウンチに生えてるよ!」、「糞生菌ですよ」、ヒェーそんな言葉があるのか?!
 一の鳥居を過ぎ、浅茅が原を過ぎ、飛び火野までたどり着いたら、もう12時近い、予定の半分ほども歩いていないのに制限時間に達した。此処で一応の解散にして、AさんとTさんはお帰りになった。 残りの6名は昼食に、私やFさんが行きつけにしている喫茶店で特製カレーを食べることにした。
 飛び火野では今年産まれた子鹿が珍しそうに我々を見ている、近くで母鹿が警戒の目を我々に向ける。真夏の太陽が真上からジリジリと照りつける、足下は雨水を含んだ芝生がジュクジュクである。太陽を避けて春日の森には入り、ささやきの小径を通り、春日参道へ、そして中禰宜の道へと歩く。禰宜とは聞き慣れない言葉ですが、それは神職のことで、春日の森の南に点在する神職集落から森を抜けて春日大社へ勤める道が3本あり、それを下から下禰宜の道、中、上と名付けてある。中禰宜の道を半分ほども進んだ時、遅れて歩いていたOさんが「アカヤマドリがあります!」大声に引き返すと、手頃な奴と少し大きな物が2本ある……立派な物の大発見。Sさんがそれを採り上げ、ムシクイ部分を削り落とし「少しは動物蛋白も食えるかな?」……
 これを喫茶店のママに茹でてもらい、Sさんお奨めのワサビ醤油で食べてみた……実に上品で美味い料理と思った……皆さんも少しずつ味見をして終わってしまった。昼食のカレーライスは空きっ腹に吸い込まれ、その後はコーヒを飲みながら……ワイワイガヤガヤ楽しいキノコ談義が続くのでありました。皆さんには遠い所からお集まり頂き、楽しい観察会になりました事をあらためて御礼申し上げます。(09,08,02, D)
↑ 夏の奈良公園名物のクロニガイグチ・昼食でいただいたアカヤマドリタケ→
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※ 番外編 パート2 ※  (Simo)
 先に帰られた方、今日の観察会を企画してくださったDさんゴメンなさい。その後に素敵な出逢いがありまして・・・。
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 Dさん同様、朝4時過ぎごろ窓を撃つ異常な雨の音で目覚める。7時の時点では大阪・奈良ともに大雨洪水注意報だ。会の行事は警報発令時は中止の約束だが、ネットで雲の動きを見ると何とかなりそう。特大の傘を持って出発。駅に着くまでにビショヌレ。途中で空が明るくなる。よほどの”晴れ男”が来るのだなと思いつつ待ち合わせ場所へ。
 夏の奈良公園、クロニガイグチ、キヒダタケ、シロハツモドキを覚えていれば出逢うきのこの7割は間に合う。それに、テングツルタケ、ヒメコナカブリツルタケ、コナカブリテングタケもよく顔をだす。雨続きで触りたくないほどブヨブヨのキノコが多いが、やはりこれらのキノコが多い。
 鹿の糞のような幼菌のクロニガイグチ
ここのキヒダタケの傘は図鑑に比べ色が濃いものが多い。ドロだらけのきのこが多く、なかなかモデルをしてくれそうな子が見つからない。
 ヘビキノコモドキかと思ったきのこはAさんが根際を掘り「モドキ」は不要のキリンタケ(ヘビキノコ)だと教えて下さる。フジの枯れ木に登る、カラカサタケの仲間らしいキノコが可愛いが名前は分からない。
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 昼食後、「Dさんが駅まで車で送りますよ」とおっしゃってくださるが、皆駅までのキノコ散策を選択。
 違う道を歩いてみる。早速、クロチチダマシだ今日の発顔。しかしよく見るとヒダが黒く美しく縁取られた妙に色っぽいきのこだ。私は初対面だ。持参の図鑑では分からず、後で調べるとフチドリクロチチタケのようだ。
 しばらくして、急にOさんの声。チャタマゴタケが柵の中に見える。声をかけて写真だけ撮らせてもらうのもオッサン5人組みでは??「コーヒー代が要りますが入りますか」全員同意。茶店のコーヒーが出てくるが、全員チャタマゴの可愛い姿に見入っている。育ったものは誰かに折られ倒れている。しかし、樹の根のラインに沿うかのうように生える幼菌たちはドロも被らず雨に汚れを洗ってもらった素晴らしい姿だ。
 その後、朝フジに登っていたカラカサタケの仲間は今度はムクロジの幹に登っている。気になるきのこだ。ナカグロヒガサタケ・イロガワリシロカラカサタケにも似るが胞子を見るとサイズ・形状が違う。
 ひそかに狙っていた、ヨソオイツルタケ、ハナビラタケには出逢えず。可愛いきのこたちも写真で見るとドロだらけのものが多い。
 立秋までに明けるのか心配した梅雨もやっと今日明けたらしい。
夏のきのこも、やっと大手を振って登場してくれるのだろう。
( 奈良にお住まいのDさん、Fさんの共催の番外編。また、どなたか番外編を企画してくださいね。)
   ↑ Aさんに教えていただいたキリンタケ。 端正な姿 フチドリクロチチタケ→

クロニガイグチ 
断面右のようにすぐ赤変、そして左のように黒くなる
クロニガイグチ 胞子
太い藤の幹をよじ登る カラカサタケの仲間
ムクロジの巨木の幹で カラカサタケの仲間 胞子
ヘビキノコモドキ 足元に幼菌が キイロニカワタケの芽生えだろう 雨にうたれ少し色あせているが
カバイロツルタケ
キノコもカビだが
カビ喰うカビに襲われたモドキ!
ヘビキノコモドキ
ジャンボサイズの太鼓の撥 マントカラカサタケ
雨で傘の粉が流され分かりづらい
ヒメコナカブリツルタケ
ヒメコナカブリツルタケ 担子器&胞子
ニワタケ トガリベニヤマタケ
スリコギか?
根を掘ると セミタケ
ニイニイゼミ?セミの幼虫は小さい



 2009年08月05日 夏色☆総天然色♪
 
***** 奈良公園番外編・同行記 パート3 ***** (Oさんより)
 「Dさん、Fさん先日の番外編参加の皆さんお疲れ様でした♪奈良のきのこと楽しい出逢いや、合間のキノコ話等など満喫させて頂きました。
賑やかしつつ、誤作動の多い僕のキノコセンサーが珍しく正しく動作したようで目にも口にも花を添える事ができました。」
・・・・いつもOさんのパワーには圧倒されています。口に入ったアカヤマドリ、あの素敵なカラカサタケの仲間、何といっても可愛いチャタマゴタケ・・・何故か全てOさんが発見。不思議なパワーです。(simo)
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 「番外編のキノコ談義で実家の話をしていて、沸々と更なるキノコ熱がこみ上げてしまい。。。
 夜勤明けそのままに実家へキノコ帰省をしてきました♪バスで最寄りの駅へ行き、山の上の実家へ向かう道中は、案の定キノコで一杯。イグチや紅タケの面々に加え、黄イボカサタケや赤イボカサタケが多くあり、「これが青かったらなぁ」等と妄想しつつタマゴタケのシロへ。
 タマゴタケ無く、疲れが滲んできた矢先、視界に何か。。。。。。薄い灰色?・・・否、青い!<空色茸>登場!!あまりの事にテンションも崩壊寸前、息を整えつつ叫んでしまう始末。
 近くを見渡すと、木の葉の間に更なる青が・・・困難な除去手術の末にやっとお目見え♪まさか空色のシロを実家で見つけるとは思わず、疲れも吹っ飛びました。
今日も完全に何かのスイッチが入ってしまい。。。結果はこの通り。鮮やかな紫フウセンタケや、再会の灰カグラテングタケ(可食・美味との情報あり実食検討中☆)散策を通して大発生のナス紺イッポンシメジ。8cmと大きくで黒々としたテングノメシガイ等々、色とりどりのキノコたちに出会え、短いながらも大満喫のキノコ帰省でした。
 今回、特に気になったものが二点。一点は写真の立ち枯れの太い赤松から生えていた、黒い網足のイグチ君と、同様の松の根元に凄まじい束生をしていた何かのご遺体。」



 2009年08月06日  大台ケ原の散歩   奈良のDさんよりメールをいただきました
 「Oさんの撮影された目の覚める様な青のキノコ、「綺麗だ!」としか表現のしようがない。何色と表現すればよいのか?40年ほども前に熱中した油絵の具の箱をひっくり返して調べたくなりました。
 Yさんも京都まで出掛けて楽しんでおいてですね……キノコばかりの写真の中に蛙の姿を見ると何故か?ホッ!とした気分になりました。
 私は友人3名で今朝から大台ヶ原に出掛けました……降雨確率60%の予報の中、豪雨の名所に出掛けるのですから、覚悟はしていましたが、凄い雨とガスに密閉された山でした。でも、慣れてくると雨などは気にならず、生気のみなぎる大自然を堪能しました……雨には雨の良さがあります。日出ヶ岳(1,695m)頂上付近で大きなツキヨタケを見つけました。その一個を持ち帰り、暗い室内でボーッと燐光を放つ姿を楽しみました。昨年でしたか、S原さんがその光を撮影して送信されていましたが、全くあの様な雰囲気です。
 その他いろいろなキノコに出合い、その都度足を止めるので他の二人も一緒にキノコ探しをしてくれました。「この白いのは何?」「割れば乳が出るよ!」「アッ!本当だ、Dさんは良く知っているね」……奈良きのこの会では初心者の私ですが、山歩きの仲間は「きのこ博士」にしてくれます。
 こんな楽しみを教えて下さる会の先輩や仲間の皆様に感謝しています。」



 2009年08月06日  タマゴタケ SP.   Yさんよりメールをいただきました
 「先日は奈良公園番外編、Dさん、Fさん、大変お世話になりありがとうございました。
 昨日、京都御苑、トンボ池に行ってきました。いつもは出入り口に鍵がかけられ、池の小さな生き物たちは人間に邪魔されずに静かに活動しているのですが、この6日間は彼らにとっては驚きと恐怖の毎日となっているでしょう。テニスコート一枚分あるかないかの小さなエリアです。
 入口をはいってすぐ右側の垣根越しにキタマゴタケ?発見。来場者リスト記帳もそこそこに、そばまで行くとなんとチャタマゴタケもあちこちに1〜数本。
奈良公園のような可愛い幼菌はありませんが、一つだけキタマゴタケ?の幼菌を発見。
 さらにびっくり、真っ白なタマゴタケの仲間?が3つ程。まさに、タマゴタケSP?のオンパレード。
 ここで、何しに来たの?ハスの花は?モリアオガエルはどこ?と自問自答。そこで係の先生と池を一周、先生の説明にしばしうなずいていました。
その後しばらく御苑内を散策しましたが、きのこファンには有名なエリアだけにいろいろ出迎えてくれました。しかし総体的に1〜2日早ければ、もっと瑞々しい彼らに会えたと思います。
      * ご参考 京都御苑”トンボ池”一般公開         8月4日〜9日 午前9時〜11時30分 入場無料
 チャタマゴタケを除き、2つのSP?は名前に自信がありません。黄色いのは傘の中央周辺がタマゴタケと同じ色。白いのは全く?です。」




 2009年08月08日  立秋過ぎて やっと夏の到来
     今日の 河内のきのこ 
 

 梅雨明けが先か、立秋が先か・・・と思っていたら、梅雨は明けたという。先日来の不安定な空模様は台風の影響だという。蒸し暑さに少しバテ気味。
 やっと夏らしい空だというのに、遠出する元気はない。
 昨年春、球根をもらって咲かせたサギソウが今年も我家の庭で、立秋に合わせるかのように昨日から咲き始めた。8月7日は難病で亡くなった姉の命日であり花の好きだった姉を偲んで心の中ではゴロ合わせして「ハナノ日」だ。その日に合わせて美しく咲いてくれたサギソウに感謝、感謝。
 暑さで早く目覚める。やっと夏らしいお天気であり、夏のキノコに逢いに行ってやらないと。近くのきのこ散策ポイントを少し散歩。雨が多くカビに侵されたキノコが依然多い中でも、夏のきのこたちが小さな幼菌を出し始めている。
 小さなイロガアワリもたくさん並んでいる。何だろうと少し触ると、たちまち真っ青。木陰のコケの間ではまだ充分水分が残っていてハナオチバタケなども美しい。その横では傘径7mmほどの真っ赤な小さなきのこ。ミズゴケノハナのようだ。近くでは、テングノメシガイの小さなものが並んでいる。2cmほどの背丈だ。胞子などを見るとヒメテングノメシガイのようだ。小さいキノコは「姫」をつけるとかなりピンポン!(’11.12訂正:ンヒメテングノメシガイはナナフシテングノメシガイが正)
 先日長居植物園でスミレホコリタケを見たが、老菌で頭が飛んでしまった基部だけだった。先日はキクメタケらしきものを見つけたが若く、気になっていたが胞子を飛ばすくらいに成熟したものに出逢えた。両方の胞子を見比べるが私の技量・知識では区別しづらい。しかし、頭の割れた紋様、つまんだ様なササクレを見ているとキクメタケでいいようだが。
 何のタマゴかと思うコツブタケ、割ってるといつ見ても意外性のある紋様だ。
ベニタケ、イグチ、テングタケの仲間もたくさん見られるが新鮮でモデルになってくれそうな子は少ない。
少し触ると真っ青 イロガワリ幼菌 ヒメテングノメシガイ
ナナフシテングノメシガイ
ハナオチバタケ
 ☆ ヒメテングノメシガイ
子嚢  子嚢先端部
子嚢胞子 側糸
傘径数ミリ
サビイイロオチバタケだろうか
サビイイロオチバタケ? 箒状のシスチジア サビイイロオチバタケ 胞子

傘径 数ミリ ミズゴケノハナだろう キクメタケ(先月末見たもの)

今日のキクメタケ 紋様の拡大  成熟したもの

キクメタケ 胞子と弾糸 スミレホコリタケ 胞子と弾糸
コツブタ コツブタケ断面の紋様



 2009年08月09日  今日の 河内のきのこ  
  
 ”オレンジ色のキノコの群れ”
 昨日は大阪では今年初めての猛暑日。やっと夏が来たと思っていたら、今日は朝から雨模様。台風の影響でのお天気の崩れとはいうものの、5,6月の異常な少雨、7月からの異常な雨・・・。暑いのも身体に応えるが、この蒸し暑さもうんざり。
 昼前に雨が上がり、ジットしていても汗だらけになるのならと、キノコを求め近所の散策道を歩く。
 キキョウの花が雨に洗われ綺麗だ。立秋過ぎだから秋の七草のキキョウもふさわしい花だろうが、夏らしい夏を経験していないと妙な感じだ。
 昨日と違い今日は、モデルを買って出てくれるイグチの幼菌たちがたくさん待っていてくれた。赤・白・黄色・・・夏のキノコはとてもカラフルで楽しませてくれる。
 傘径7-8mmの淡いピンクのホウライタケがあるが図鑑をひっくり返しても分からない。ヒダがかなり疎で13本。ヒメホウライタケの仲間だろうか。
 傘・ヒダ・柄とも濃い赤紫のキノコがあるが、どのファミリーの子かすら分からない。
 オレンジのキノコたちの群れ ・・・・ ベニウスタケ


ベニウスタケ 胞子
 イグチの仲間 幼菌たちの美貌自慢
ヤマドリタケモドキ 幼菌 キクバナイグチ 幼菌 キイロイグチ 幼菌


何故か考え事でもしているのか
キアミアシイグチ 幼菌
 
スタイル抜群 ベニイグチ 幼菌
セイタカイグチ 幼菌 セイタカイグチ 胞子
 気になるキノコたち
淡いピンクの傘 径7、8mm
ヒメホウライタケの仲間だろうか?
大好きなきのこ
キツネノハナガサ
キイボカサタケ
傘径1cmほどの小さな傘。この独特の色合い。どのファミリーの子かすら不勉強で分からない。


アスファルトと縁石の間の僅かな土に行列
ツチナメコの健気さに感激!
クロアシボソノボリリュウタケ
クロアシボソノボリリュウタケ 子嚢 クロアシボソノボリリュウタケ 子嚢胞子



 2009年08月15日  お盆 明日香路のきのこ
 やっと夏と思ったのもつかの間。相変わらず雨のない日は少ない。日照不足の日々。午後は墓参りに行くので午前中駆け足できのこ散策。久しぶりに明日香路を覗く。
 地面は充分濡れているが絵になるキノコが非常に少ない。ベニタケは傷んだものが目に付く。その傘の上で花開くヤグラタケが目立つ。
 明日香のチャタマゴタケ、チチタケをお目当てに歩くがココでは出逢えず。テングツルタケだけが容姿端麗なものが並んでいる。イグチは殆ど目に付かない。
 この時季毎年楽しませてくれる本薬師寺跡のホテイアオイを見に立ち寄る。地元の小学生たちが植えて楽しみにしていたようだが、例年に比べて花が非常に少ない。例年なら一面咲き誇るのに今年は田一枚だけ。あとはチラホラだ。近所の人の話ではジャンボタニシの食害が原因らしい。オレンジ色のタマゴの塊を手で取っているらしいが悲惨な状態だ。その横では二上山を背にハスが美しく咲き誇っている。
 橿原神宮の森に回って見るがキノコが少ない。そんな中で、チャタマゴタケ、そして巨大なマツオウジに出くわす。いつもの年ならこの季節乾燥続きでキノコと無縁の日々であることを考えるとこれだけ出逢えればよしとするか。しかし、雨が多く日照不足のお天気が気になる。
本薬師寺跡のホテイアオイ テングツルタケ 明日香
傷んだベニタケの上でヤグラタケがご機嫌 橿原神宮 可愛いノウタケ 明日香
オニタケ 明日香 オニタケ 担子器と胞子
チャタマゴタケ 橿原神宮の森 チャタマゴタケ 胞子
ジャンボサイズのマツオウジ 傘径は25センチほどある



 2009年08月16日  ゲンノショウコの咲く頃
   お盆の大阪のきのこ
 今日は降水確率10%の雨に濡れてのキノコ散策。やっと晴れ続きとの予報だったのに、暑くならないうちにと思って早朝でかけるが小雨に濡れながらの散策となる。
 河内のきのこたちも毎日の雨にうんざりしているのか、大きなキノコはあまり姿の美しいきのこは少ない。虫食い、カビにやられたものが多い。傷みの少ないキノコを探しているとどうしても小さくて可愛いきのこに目が行く。
 昨日も雨があったこともあり、梅雨時、秋の長雨の時期に美しいオチバタケが姿を見せてくれる。
 少し物足りないが早めに切り上げ、療養中父の様子をみに出かける。その帰路、堺の公園に立ち寄る。ここも、思ったほどのキノコが出ていない。ウッドチップから出るヒトヨタケの仲間は軸だけで傘の様子は分からないものばかり。少し傷んだキツネノタイマツ、角が付くのか?怪しいツマミタケが目に付く。こんなものか?と思い帰りかけていると、大きなヤナギマツタケが目に入る。帰省している息子の夕餉の一品をお土産に。
☆ 南河内のきのこたち 
小雨に濡れ美しい ハリガネオチバタケ この色、このサイズ サビイロオチバタケだろう
シロイボカサタケ シロイボカサタケ 担子器と胞子
シロオニタケ 幼菌でも大きい シロオニタケのヒダ縁細胞
シロホウライタケの仲間だろうか? シロホウライタケの仲間?担子器の小柄が異常に長い
ムラサキホウキタケモドキ ムラサキホウキタケモドキ
独特の担子器だ
ムラサキホウキタケモドキ 胞子 カバイロツルタケ 幼菌
カバイロツルタケ 担子器 カバイロツルタケ 胞子
ズキンタケ  ズキンタケ 子嚢
ズキンタケ 子嚢 先端部分 ズキンタケ 胞子
ニセショウロだろうか? ニセショウロ? 胞子 クランプも見える 

☆ 堺のきのこたち 
少し傷みかけている
「ツノ」が付くのかどうか怪しい
ツマミタケ
マントカラカサタケ 幼菌
大きなものは全て蹴散らされ無残な姿
マントカラカサタケ 胞子 マントカラカサタケ 担子器
ジャンボサイズのヤナギマツタケ 夕餉の一品に



 2009年08月22日  明日は処暑 日照り続きの中のきのこ
 冷夏・日照不足で野菜が高騰しているようだ。やっとお天気が続くうようになったが、キノコ屋にはつらい。最近、夕立って本当になくなったようだ。
 例年この季節、チャタマゴタケの行列の見られる明日香路へ出かけるが空振り、これだけの日照り続きでは・・・。傷んだキノコすら殆ど見ることができない。
 それでもこの日照りの中、乾燥気味だがかろうじて、美しい姿のキタマゴタケがたった二本だけ待っていてくれた。ドロだらけの白いハツが出ている。ヒダの付け根が青く、ヒダ全体が青〜緑がかっている。アイバシロハツだろうか?
 チャタマゴタケのポイントをあと三箇所見るがやはり出逢えない。
気になっていススキの根元を覗くとナンバンギセルが咲き始めたところだ。明日は処暑である。短い夏も、もうボチボチ終焉か?といっても、熱帯夜が続く大阪の夜は絶望的だが。
 出かけるところがありついでに堺市の公園を覗くが、さすが都市公園。カラカラ。それでも緑陰の何故か湿った木片チップの上に一箇所だけツブカラカサタケが比較的良好な状態で並んでいる。触ると激しく赤色に変色するのが特徴的だ。

明日香のキタマゴタケ キタマゴタケ 胞子
キタマゴタケ 担子器が並ぶ アイバシロハツだろう
アイバシロハツ? 胞子 アイバシロハツ 担子器
堺市 ツブカラカサタケ 触ると激しく 赤色に変色
ツブカラカサタケ 胞子 ツブカラカサタケ 担子器



 2009年08月23日  大きなカヤタケsp. 熊本のHさんよりメールをいただきました
 「熊本のHです。今日は”熊本きのこの会”の勉強会に行ってきました。ゲストは森林総合研究所の根田仁さん。
 きのこの入門的な話しと、昨年鳥取の全国きのこ観察会で話しがあった「きのこの分類」。きのこの分類についてはその時にSさんから詳しいレポートがありましたので割愛します。
 さて、昨日近場の森林公園を散策した時に見つけた「巨大カヤタケsp」です。今日のきのこの会にもっていったのですが、カヤタケspでまだ名前がなく朽木の根からツエタケのように長い根(茎?)で繋がっているそうです。名前は不明ですが食用で、味はボソボソした感じで旨味は少ないとのお話でした(熊本きのこの会 顧問 河野氏談)。直径が40cmある大物です。」



 2009年08月23日  処暑 南河内のきのこ
 さすがにこれだけ雨がないと。それでも懲りずにキノコ散策。我ながら病的。晴れわたった空を背にオミナエシが咲く景色はほんの少し秋を感じさせてくれる。秋の七草だものね。
 乾ききった中でもアイタケが虫に食われることもなく無傷で美しい姿だ。早速夕餉の汁の実用に。 コゲチャイロガワリだろう、激しく変色する。土からはクロハツモドキが少し頭をもたげている。ウコンハツは傘が乾き裂けてきているが色鮮やかだ。午後少し雲ってパラパラと雨が降りかけたが一瞬で終わる。せめて夕立があるとありがたいが。蚊に刺されながらの庭の水遣りの手間も省けるのに。

オミナエシがほんの少し秋を感じさせてくれる 無傷のアイタケ
コゲチャイロガワリだろう アイタケ 胞子
コゲチャイロガワリ 裏面 青変が激しい コゲチャイロガワリ 担子器
クロハツモドキのようだ クロハツモドキ 担子器
可哀相に 傘のひび割れた ウコンハツ ウコンハツ 胞子



 2009年08月29日  異常乾燥下の大阪のきのこ
 明日は出かける用事があり、キノコ散策ができそうにないので、今にも降りそうな空を眺めながら出かける。
 お盆以降雨が殆どない状態では、きのこはありそうにない。が、スチームサウナに居るような蒸し暑さを逃れるため和泉葛城山へ行ってみる。
 しかし、にわか雨すら殆どないカラカラ天気続きで山道も乾いている。かなり歩いてやっとブナの巨木の倒木にクチキトサカタケを見つける。折り重なる倒木の影に白いものが見えるのでよく見るとウスヒラタケだ。あてにしていないお土産が出来る。少しして法面にクチベニタケが並んでいる。だが、いくら歩いてもきのこはこれだけ。
 今にも降りそうな気配であり、急いで山を降り、家の近くの観察ポイントを見るが落ち枝にキアシグロタケがあるだけだ。
 梅雨前半は空梅雨、振り出すと史上最も遅い梅雨明け、そしてまた異常乾燥。秋雨前線は蒸し暑さだけを運んでくるが、少しくらい恵みの雨も届けてくれるといいのだが。山道のミズヒキが可憐で涼しげに見えた。
クチキトサカタケ クチキトサカタケ
クチキトサカタケ 胞子 クチキトサカタケ 子嚢
クチベニタケ クチベニタケ 胞子
涼しげな ミズヒキ ウスヒラタケ
ウスヒラタケ 胞子 ウスヒラタケ 担子器
キアシグロタケ スミレホコリタケの仲間のようだが



Part 6  2009 (8) 8月
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