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Part 6  2009 (11-1) 11月
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きのこ観察会、個人的な散策で出逢った
四季折々の花、きのこ・・・写真と雑文です
さらに、メーリングリストでいただいた仲間のメールの一部を転載しています



  2009年11月14日 サザンカ梅雨ころ 大阪のキノコ 
 雨を待ち焦がれていたらやっと充分な雨。この時季の長雨はサザンカ梅雨というようだ。朝起きると小雨になっている。
 午後長居の博物館で大阪自然史フェスティバルの記念シンポジウムがあるので、いそいで近所の散策ポイントを回る。ハタケシメジなどが出ているが、激しい雨でヒダは泥だらけであまり食欲のわく状態でない。コザラミノシメジは真っ白な胞子を傘に乗せている。期待していたほどのキノコに出逢えず、早めに切り上げ堺の公園に回る。
 キツネノタイマツは雨にうたれ倒れたものが多い。梅雨・秋の長雨の頃にはワンサカとキノコの生えるウッドチップの上もキノコが少ない。落枝に真黒なキノコらしいものが見える。近づいてみると、真黒だがヒダを見るととても端正なつくりだ。クロゲシジミタケだ。以前クロゲシメジタケと思ったものに比べ随分と黒い。胞子を見ると丸い。
 それにしても少ないなと思ったとき、一面に並ぶカニノツメ。チョッキンチョッキンと音が聞こえてきそうだ。時間がなくなりいそいで、博物館へ。シンポジウム会場で菌友Oさんと出逢う。シロマツタケモドキをいただく。はじめて見るキノコだ。小さくとても上品なキノコだ。
チョッキンチョッキンと聞こえそう カニノツメの大群落 堺市 長い脚 アシナガタケ 南河内
アシナガタケ 胞子 アシナガタケ 担子器
ツチグリ 南河内 ツチグリ 胞子
コガサタケ 南河内 コガサタケ 担子器 胞子
コガサタケ シスチジア 胞子 コザラミノシメジ 傘は胞子で真っ白 南河内
クロゲシジミタケ 堺市 端正なヒダ クロゲシジミタケ 傘表面
クロゲシジミタケ 胞子  シロマツタケモドキ O氏にいただく
シロマツタケモドキ 胞子 シロマツタケモドキ  担子器



  2009年11月12日  "仝 ウッカリきのこ帰省 仝"  
 --- Oさんよりメールをいただきました---
 
「夜勤明けの6日、疲れそのままにキノコ帰省してきました♪
 が、翌日の夜に逃し難いイベントがあったのを思い出し・・・昼には散策を終えるハメに(-_-;)。。。出会ったキノコはこんな感じ。前回の縮小版に加え、和歌山でもナラタケが大豊作!斜面一杯に新しい子が生えていて、上の方には枯木が首輪をつけていた。 去年、盛大だったナラタケツリーは沈黙を守ったままでしたが。。。
 相変わらずイグチは種類少なく、アミタケやクリフウセンタケはトーンダウンしたようでした。マツタケさんには出会えなかったが、シロマツタケモドキちゃんやスギヒラタケは元気一杯。
 ムラサキアブラシメジモドキの宝石のような色合いはたまらないし、美しいホウキタケの仲間やカキシメジ、同定しきれないシメジたちもいくらか。もう少し粘って、鍋の具集めがしたかったなぁ。。。」




  2009年11月12日 " やはり全滅 " 
 ---東大阪のYmさんより、先日のナラタケのことについてメールをいただきました---
 
「残念ですがこんな状態になっていました。すみません。いつも撮るのに懸命で、つい採るのを忘れてしまいます。
・・・2枚目、3枚目ですが、これは”マスタケ”の幼菌でいいのでしょうか。横幅10p程度、ふわふわしていました。近くに三か所、硬くなった巨大”マスタケ”らしきのが出ています。・・・」
 --------------------------------
 ・・・10月のキノコ展でのサルノコシカケ類の講義(森林総合研究所服部氏)を受けました。
 同じ木に夏はヒラフスベ、晩秋にアイカワタケが出ることもよくあり、同一種の別形態とされたようです。ヒラフスベとアイカワタケが同種とされLaetiporus versisporusとなりました。
 マスタケは広葉樹と針葉樹に生えるものが別種とされ、L.cremeiporusとL.monticolaとされたことなど伺いました。広葉樹型マスタケがアイカワタケと混同されやすい黄色のようです。うっかりしていてLaetiporus versisporusの和名がどうなったのか聞き逃したのか、覚えていません。写真のものは、「ヒラフスベ」状、「マスタケ」状が混在しているとすれば、L.versisporusということになるようですが?・・・和名は?どなたか、ご存知でないでしょうか?マア、従来どおりの呼び方でもいいと思いますが。(simo)

  (写真:11月10日紹介したあの素晴らしいナラタケがこんなになっていたそうです)



  2009年11月11日 " 今年も " 
 ---大和郡山のHiさんよりメールをいただきました---
 
「ちょっぴり遅い報告です。
 先週の大寒波の日(11/3)、京都は美山の方にでかけてきました。
お目当ては、なめこ。
 ところが、あちらに近付くにつれて、雨が、雪へと変わります。紅葉を楽しみにしていたのに〜。仲間のうち数人は、撤退。
 雨でも雪でも歩く物好き数名が、傘をさして、散策です。
 まずは、少し成長した、なめこをゲット。雨に濡れながらもテンションをあげて歩きます。いつもは、簡単に渡渉できる川が増水しています。
 双眼鏡でなめこを発見!長靴の友人と、濡れてもなめこ!の執念の友人がひざぐらいまでの川を渡って、無事、大収穫でした。
 5枚目の写真のきのこは、なんでしょう?サクラシメジ???
 15日、友人の結婚式があって、矢田山には参加できません。なめこ、持っていけたらよかったのですけど。」

   (写真:あっという間に、道路がまっしろに)
秋色 こけと紅葉がすてき
たくさんとれました! これは??



  2009年11月10日 モエギタケのこと 
 >“モエギタケ”、”フチドリツエタケ”、どちらも食菌ですって?食べた方おられます?
 
昨日東大阪のYmさんからのご質問ですが、フチドリツエタケは食べたことありませんが、モエギタケは右の写真のようにオロシ和えで食べると、癖がなくヌメリがありご馳走です。ただ、食欲をそそるような状態で出くわす機会が少なく、群生に会う機会が少ない。今年は、かなり群生に出逢っていますが。
 あの形容しがたい色合いの美しい緑が茹でると写真のようにまるでナメコのオロシ和えのようになります。
 ところで、モエギタケのことが気になって手持ちの図鑑をいくつか調べてみましたが、私の持っている数少ない範囲では毒キノコであると記載したものはありません。紛らわしい記載が多く、食べている人は少ないようです。
 少なくとも私は、食べて別に不調を感じたことも有りませんし、おいしいキノコだと思います。8の書籍では「日本の毒きのこ」で注意種とされているニワタケ・ムジナタケのレシピの記載があるのに???モエギタケの記載はあいまい。
 もっともキノコの食・毒は個人の体調などにもよるのでしょうが・・・。マア、自己責任で判断しなさいということですか?

-----------------------------------------------------------------------------
1 「原色きのこ図鑑」1986 「毒きのことなっているが、疑問説もある」
2 「原色日本新菌類図鑑」1987 「食(?)」
3 「日本のきのこ」1993 食毒触れず
4 「きのこ」(山渓フィールドブック)2000 「有毒とされていたこともあったが、志田信男氏によれば可食であるという。」
5 「きのこ図鑑」2001 食毒触れず
6 「日本の毒きのこ」2003 モエギタケの記載なし
7 「北陸のきのこ図鑑」2005 「食毒不明」
8 「名人が教えるきのこの採り方・食べ方」2006 「海外では食タケとして利用されているが、毒タケと紹介している図鑑もある。茹でこぼせば食べられるといわれるが、食タケとして一般的ではないようだ」
9 「東北のきのこ図鑑」2009 「有毒とされていたこともあったが、最近は食用説もあり、実態は不明」



  2009年11月10日 再び”ナラタケ” 
 ---東大阪のYmさんよりメールをいただきました---
夕方4時ごろ、山を下りてくると山のすぐ下の人が教えてくれました。山側の急な斜面を見上げれば、直径50cmほどの切り株に見事に群生しておりました。
 そこはかなりの急勾配、それに足元は砂質で非常にやわらかく、ズルズル。まさに落下の危険と隣り合わせ。周りを荒らさないようにするのは大変ですが、なんとか撮れました。それにしても、なんという<うかつ>朝、この下を通っていたのに全く気が付いていない。
 溶けかけた”ヒトヨタケ”小さな“クリタケ”そしてさらに小さな小さな変形菌に気を取られていたその真上に有ったとは。猛反省!「下ばかり見ているからだ!」
・・・・・・・・・

一人で歩くとそんなものじゃないでしょうか?観察会の大勢の目って、すごい威力です。それにしてもすごい。
(simo)



  2009年11月09日 ” 季節は確実に・・・ ” 
 ---東大阪のYmさんよりメールをいただきました---
「 ナイ、ナイといいながら11月。1日の長居植物園、「きのこのヒミツ」の関連講演の前に一周したのですが、発見できたのは”ササクレヒトヨタケ“のみでした。
 お山の中では“モエギタケ”がたくさん、笠の白いのや茶色いのまで。(去年はほとんどなかったのに)そして、いまや“クリタケ”や“ナラタケ”がワイワイ、ガヤガヤ。 食ファンにはまさに垂涎もの、ですね。”フチドリツエタケ”でしょうか、久しぶりに美しいお姿を見ることができました。
 最近の雨のせいで、種類は少ないのですがちょっと賑やかになっているようです。やがて、紅い落ち葉が地上をおおう頃には、”エノキタケ”や“ヒラタケ”にバトンタッチされて、お山は静かになっていくのでしょうね。
 ところで、“モエギタケ”、”フチドリツエタケ”、どちらも食菌ですって?食べた方おられます?」





  2009年11月08日 ” タイミング ” 
 ---熊本のHrさんよりメールをいただきました---
「 熊本のHrです。
 相変わらず晴れの日が多く、落ち葉もカサカサと音をたて、きのこには辛そうな乾き。それでも「きっと何かある」との期待と希望を持ってきのこ採りをしました。
 車を止めて、川沿いの道路を歩き始めたその時にムキタケの群生発見、5m程の倒木に一面に生えてます。
 すぐさま川におりる道を探して、川沿いの倒木に近づくとムキタケに間違いなし、ただし、そこにあったのはバグサレのキノコ、残念ながら、先週だったら採り頃のムキタケでした。
 カラカラ天気でもキノコは待っていてくれますが、収穫するにはタイミングがもっと大事と思った次第です。
 来週のきのこ鍋に向けて、タイミング良くキノコと出会えますようお祈り申し上げます。」




 2009年11月08日 大阪の紅葉 平地ではまだ  
 今日は遠出する元気もなく、近くで紅葉でも見るか・・・と出かける。河内長野市の延命寺に行くが立冬は過ぎたとはいえ、動けば汗ばむこの暖かさでは・・・。たくさんの観光客がきているがモミジの紅葉は、次の冷え込み待ち状態。
 ここのところ週半ばの雨がなく、降れば週末。土日のキノコ散策にはどうもという状況ばかり。
 木陰の出来るだけ湿ったところを除くとオトメノカサの仲間、アカヤマタケ属のきのこがいくつか並んでいる。アカヤマタケ属のキノコは涼しい気候が好きなのだろうか。ここのところよく出逢う。このままの状態で樹脂包含の飾りにできるといいのだが、乾燥させてから樹脂包含するというのでは、この瑞瑞しい美しさは残せないのだろう。
 かなり腐朽の進んだ倒木にチシオタケが出ている。傘の縁の可愛いフリンジ、独特の柄これも私の好きなキノコだ。
 今、天気予報を見ると火〜土まで雨・曇りで日曜日が晴れ時々曇りだという。
来週の日曜の私達の打ち上げの観察会に向け良いお天気の巡り会わせだ。天気予報どおりにお天気が推移してくれることを祈っておかないと・・・。
何本かのモミジは紅葉しているが コオトメノカサだろうか
アキヤマタケなど、アカヤマタケ属のキノコが
何種類かでている
素敵な表情のチシオタケ
シロトマヤタケ シロトマヤタケ 担子器 シスチジア 



 2009年11月07日 また一週間の日照り続き 立冬のきのこたち   
 立冬だというのに随分暖かい。Sさんのおっしゃるようにこれでは、虫食いが多いはずだ。虫達も元気モリモリだもの。また一週間のカラカラ天気。  Sさん、Oさんのように鉄板のシロもない、キノコの気持ちもなかなか理解できない私はヒタスラ脚で稼いでキノコを探すしかない。
 先週の生駒の観察は途中で雨のため小走りで最後のところを飛ばしている。執念深く逆コースで飛ばしたところを探してみる。例年に比べ本当にキノコが少ない。悲惨な状態。
 暗くて大きな樹木が大きな影を作る谷筋でやっとクリタケの可愛い幼菌たちに出逢える。雨が降ってやらないとこの子たちも干上がってしまいそうだ。スギヒラタケが何とか姿を保っている。ヒメチシオタケに、ムラサキゴムタケ、アラゲコベニチャワンタケ、モエギビョウタケなど小さなCupキノコが水分充分の朽木に出ている。スギエダタケがほんの少し出ている。いつみてもウットリとする美しさだ。このキノコのシスチジアがトビムシにたいして毒成分を出していると先日の「キノコ展」の講義で聞いていたので思い入れがあるきのこだ。
 かなりの欲求不満状態だが深追いせず引き返し、いつもの我が河内の散策コースをお散歩。
 スッポンタケのお出迎え。さらにアカヤマタケ、アキヤマタケなど色鮮やかなキノコが今日も迎えてくれる。私の好きなモエギタケも絶妙の色合いで夜露にしっとりと美しい。
 
ハタケシメジの貧弱バージョンがたくさん出ている。と、思ったが、かなり様子が違う。よく見るとコザラみのシメジのようだ。家で図鑑を見るがハタケシメジの項ではコザラミノシメジについて触れていない。いい加減に見ていると間違うと思うが。。。幼菌の会の「きのこ図鑑」ではコザラミノシメジの説明に「ハタケシメジに似るが、肉がより薄く、胞子がアミロイドで、ヒダに特異なシスチジアを持つので区別できる」とある。肉眼的には「肉が薄い」だけ?「北陸のきのこ図鑑」では「本種をハタケシメジと見誤る例があるが、肉が薄く、傘中央が突出し、胞子やシスチジアに大きな違いがある」とある。この図鑑によるとコザラミノシメジ=小粗面胞子占地である。なるほど胞子を見れば一目瞭然だが・・・。しかし、ハタケシメジの項で似て非なるものとして触れて欲しいものだ。もっとも、コザラミノシメジも可食だから間違ってもいいのか?味はハタケシメジに比べると落ち、これがハタケシメジだと思って食べるとハタケシメジに大変失礼だ。
(写真:南河内にて、日照り続きでもアカヤマタケの立派な姿を見ることができた)
・・・・・・ 今日の天気予報では火・水・木と傘マークが付く。しかし、その後に晴マークがないのが気になる。降るときはしっかり降って、来週の日曜日だけは雨が降らないで欲しいものだ。今年最後の観察会なもので。。。。。

 生駒の積み残しのキノコたち      晩秋のキノコ   クリタケ誕生
クリタケ誕生 ほんの少し成長した子


胞子紋

1目盛1mm
ヒメチシオタケ 右10円玉 ヒメチシオタケ 妙に色っぽいネ
ヒメチシオタケ 胞子 スギヒラタケ
ムラサキゴムタケ ムラサキゴムタケ 胞子 
ムラサキゴムタケ 子嚢&側糸 この上品で美しい姿 スギエダタケ
スギエダタケ 胞子 スギエダタケ 巨大なシスチジア
 ☆ 立冬 南河内のきのこたち ☆
スッポンタケ 乾きかけている
水を恵んでやらないと
断面をみると
立派にキノコの形は出来上がっている

後は大きくなるのに必要な水だけだが
スッポンタケ 胞子 今日もアキヤマタケのお出迎え
ベニヤマタケの仲間? ベニヤマタケの仲間?
この色合い 素敵だモエギタケ ヒトヨタケ
これはショウロだろう 
私の鼻では芳香が。。。?
かなり赤変する ショウロ
シロカノシタ シロカノシタ 胞子
シロカノシタ 担子器  ツチスギタケ 
ツチスギタケ 胞子 ツチスギタケ 担子器
☆ ハタケシメジのようでハタケシメジでない 小粗面胞子占地 ☆ コザラミノシメジ
コザラミノシメジ 
ハタケシメジの幼菌も
湿っているとこんな感じだよね

勉強不足の私だけですかね?
コザラミノシメジ 
(
小粗面胞子占地)のかさ
コザラミノシメジ ヒダ コザラミノシメジ 断面
コザラミノシメジ 胞子
表面にザラツキがある
ハタケシメジの胞子
コザラミノシメジ 担子器 コザラミノシメジ 独特の形状のシスチジア



 2009年11月06日 マツタケ 同じ種?   
  --大阪のSuさんよりメールをいただきました--
 「昨日も休みだったので、午前中ちょろっと山へ。ハタケシメジがちょっと。帰りにムラサキシメジも少々有った。
>本当に輸入されるマツタケと同じ種なのだろうか? 北欧のマツタケは日本の物とDNAがほぼ同じで、中国、北朝鮮の物はだいぶ違い、北米の物はまた違うDNAだと新聞に載ってるのを見た覚えががあります。
 今年のマツタケ虫入りが多いな〜。こんな奴普通の人にあげると「虫入っててアカンかったから、ほかした〜」て、言われるから誰にもあげなくなった」
・・・・ しかし私がいただいたものは無傷、虫食いゼロの極上品でした。申し訳ありません。
 ところで、森林総合研究所は、「マツタケの染色体上におけるレトロトランスポゾンと呼ばれるDNA配列を指標にして、アジア産マツタケの原産国を判別する方法を開発」しているのですね。
(simo)




 2009年11月05日 キノコ博士の空耳    --奈良のDさんよりメールをいただきました--
 奈良キノコの会では超初心者の私ですが、ご近所の皆さんは私をキノコ博士と思っている。
 一昨日、文化の日の昼過ぎに、近所のHさんがやって来て「このキノコは大丈夫?落ち着いた色だし、匂いも良いし、食えると思うのだが?……」とビニール袋から大量のキノコを取りだした。数本が束になった株が5,6個もある……少し成長し過ぎの感じだが、料理は出来そうだ。
 「これはハタケシメジと言う美味しいキノコですよ!半分くれませんか?」 「半分と言わず、よかったら全部あげます」 「そんな勿体ない……、美味しいですから、Hさんも是非食べてみてください! 」
 二人は仲良く、半分に分けた。
 その夕食にはハタケシメジの醤油汁を楽しみ、久しぶりにキノコに出会えて「幸せ感一杯」だった。夜の8時頃、Hさんから電話が掛かってきた。
「キノコ、食べてみた??」 「ああ、オオキニ、お陰様で、美味しい夕食を頂きました!……Hさんは未だ?」 「冷蔵庫に入れたままで……」
 電話の向こうで「大丈夫だった?」と言う奥様の声が聞こえてきたのは空耳だった。



  2009年11月05日
 
”いただいちゃいました---大阪育ちのマ○○○” 
 精力的にマツタケ散策に闘志を燃やしておられる大阪のSuさんに、大阪育ちのマツタケをいただく。
 貧しい我家の食卓に国産のマツタケが上るのは○○年振り、結婚してしばらく、今は津山で一人住まいの義父が日本原の松林で採ったものをヒノキの葉で詰めて送って来てくれていたが・・・。

 カミさんの友人の子供の頃は、羽曳野丘陵・狭山丘陵はどこでもマツタケが採れ「今日もまたマツタケ!」というほど毎日この時季マツタケが食卓にのぼっていたという。私がキノコに興味を持った頃はマツタケはなく、かろうじて残っていたこの松林でアミタケやトキイロヒラタケを採っていたが、今では高速道路の新設にともないほとんど伐採され残った松も松枯れが激しい。
 輸入物のマツタケでいいから、胞子など見てみたいなと思っていたところであり、早速胞子などを眺め、写真に撮ってからいただく。それにしても、新鮮なマツタケは歯ざわり、香りとも抜群。二人では贅沢だが早速今夜の夕食に土瓶蒸、マツタケご飯にしていただく。本当に輸入されるマツタケと同じ種なのだろうか?
 「マツタケは高い割りにたいしたこと無い」という人もいるが、彼は近場で採れた新鮮なマツタケを口にしたことがないのでしょう。やっぱりマツタケはキノコの王様です。
 目で楽しみ、鼻で楽しみ、口で堪能させていただきました。
Suさんありがとうございました。
 山の手入れがされなくなり松枯れが進みマツタケもほとんど採れなくなっているのに、この大阪でも採れるところがあるんだ。たまには松林を探してさまよわないと。
 さて、今楢枯れもその範囲が広がっているという。菌根菌と共生するナラ科の植物が枯れると、共生するキノコたちは相方を失うことになる。これも寂しいことだ。
 私の散策エリアではまだ、楢枯れには気がつかないが、楢枯れのところでよく見られる現時点では触ってもダメな唯一の猛毒キノコのカエンタケが生駒界隈でも見られるという。やがて、私の散策エリアにも広がってきそうだ。
 
マツタケ 胞子 マツタケ 担子器
マツタケ 傘表皮菌糸 マツタケ ツバの菌糸



  2009年11月04日 ”シーズン終了?”
 --大阪のSuさんよりメールをいただきました--
「 今日は、もう誰も来てないだろうとゆっくりめで山へ。 車が1台止まってる!(11月になると途端に誰も来なくなる。みんな何を基準に来るのか?)
 雨も降って、気温もグンと下がって良いの出てないかな?と何時ものコースで。先日の、オオキツネタケ?まだ、生えてる!しかも大きくなってる!このキノコ何時まで保つんだ?
 車が止まっているので、ちょっ遠回りで鉄板ポイントへ。ざっと見るがキノコの気配が無い!が、有りそうな気がするので念入りに探す。枯れ葉の陰に良いのを見つけた。傘開きかけの良いサイズだ!そこから上へ行くと、枯れ葉に埋もれて、またデカイのがあった!写真を撮っていると、後ろの方で音がするのでふと見ると人が!(この場所を知ってるのか?見られてたのか?)とっさにマッタケを隠して、上へあがる。しゃべりかけて来たので、少ししゃべる。今年は無いな〜 無いですね〜まだ、これからなんかな〜 いや、もう終わりでしょ。○○のとこエエ場所あるでしょ1カ所で10本ぐらい採った事あるんやけど、みんな引っ掻き回してるでしょ。 ああ〜引っ掻き回してますね〜あんなんしたら、次から採れへんなるのにな〜生えてたら、目に飛び込んで来るのにな〜 うんうん。(そこまで生える前に採られてる!)これぐらいになったら、においである所判るのにな〜今年はにおいしませんよね〜(ん〜においでまったけ探すの絶対無理!)帰って行った後も、しつこくシダを掻き分けて探すとデッカイのみ〜っけ!!(デカイのが採れるシロは末期らしい?)
 次に先日見つけた所を回る。やっぱり、もうないか?一番でかいの採れた場所を目指すが、また場所が分からない!ぐるぐる回ってやっとあった〜ついでに、マッタケもあった〜!これも良いサイズだ!(この場所3回連続で採れた。)みんな行く奥の定番ポイントに行くが、かなり叩かれてるのでもう無い?人が入り過ぎで斜面がかなり荒れてる!(どうも、斜面を滑りながら降りてる?どこもズルズルになってる。)かろうじて、虫に食われまくってる小さいのを見つけた。
 途中、何本か名前の判らないキノコを見つけて、最後の場所で、アッタ〜と思ったら、マッタケモドキでガックリ!帰りにまた、白いトキイロラッパタケがあった。天候のせいか?今年は朱鷺色のトキイロラッパタケが無い!白いのしか見てない。」

 ・・・記憶が間違っていたらゴメンなさい。マツタケは地温19度〜14度で発生すると読んだ記憶がある。気温の激しい乱高下に比べ地温は緩やかな変化なんでしょうが、この温暖の差には驚いているのかも。(simo)



  2009年11月03日 ”きのこ鍋”  
 --熊本のHrさんよりメールをいただきました--
「きのこ不作の今年、やっとまとまった収穫があったので、早速きのこ鍋にしました。ほんとは混ぜご飯にすると美味しいクリタケや、さっと茹でてポン酢で食べると格別にうまいエノキダケを探しましたが、まったく出会えず、昨年倒木を白く覆い尽くしていたブナハリタケも気配すらありませんでした。それでも椎茸とムキタケを1kg程の収穫、たった2種類だけのきのこ鍋ですが季節を味わいました。
 数えきれないキノコ入りの奈良きのこの会の鍋が懐かしい今日この頃です。」

 ・・・・Hrさんいつもおいしそうなお話ありがとうございます。今度の例会に向け、少ない中、何とか具になるキノコをためているところですが・・・・?

「きのこのヒミツ」展
も今日まで。骨癌で闘病中の父の94歳の誕生日で、兄弟姉妹と連れ合いが集まり温泉で昼食会。急いで切り上げて大阪の博物館へ行く。何とかキノコたちともう一度じっくり対面。このキノコ展を通じて素晴らしいキノコ友達に出逢えたことも大きな喜びだ。企画してくださった佐久間さんありがとうございます。ご苦労様でいした。(simo)



  2009年11月01日 久しぶりの生駒山のきのこ
  
あれだけ乾いていても さすがに生駒山
 今日は関西菌類談話会の生駒の観察会に参加させていただく。雨の予報が昨日見ると何とか観察会の時間は持ちそうに変わっている、喜んで出かけるが、昼ごろには雨が降り始める。しかし、観察ポイントのほとんどを傘なしですごせラッキーだ。
 連日25・6度の最高気温の晴天続きでさすがの生駒も乾燥が進んでいる。しかし、歩いてみると予想に反し出番を待っていた秋のキノコが出ている。暖かい気候のお陰で、タマゴテングタケ、テングタケなども元気だ。
 今日もモエギタケが群生で迎えてくれる。色合いがさまざまで、これもモエギタケ?と思うほど固体差が大きい。夏に並んでいたドクツルタケに代わり頭の上に日の丸をつけたようなアケボノドクツルタケが目に付く。
 私など気づくはずが無いヒメカイメンタケなど知識に裏付けられたキノコ目ならではの、Mさんが見つけ出してくれる。ドングリキンカクキンもさすがN女史が探し出してくれる。アラゲコベニチャワンタケ、モエギビョウタケ、ヒメロクショウグサレキンなど小さなCUPも可愛い。
 お客さんで参加させていただき、気楽に楽しく過ごさせてもらった。同定会は用事があり残念ながら早めに帰らせていただく。
 生駒のコースはおおむね尾根道だが、それなりのアップダウンの中、樹種も入れ替わり、湿度を保つ小さな谷筋もありやはり乾燥の中でも楽しめる捨てがたい観察コースだ。
 ( 写真:今日目立ったアケボノドクツルタケ:柄のササクレはドクツルタケに比べ少なく、シロタマゴテングタケほど滑らかではない)
アケボノドクツルタケ 胞子 アケボノドクツルタケ 担子器
暗いあなぐらのようなところで小さなキノコが
ぶら下がる格好で生えている

ヒメカイメンタケ
ヒメカイメンタケ
左の写真で等身大
ヒメカイメンタケ 胞子 ヒメカイメンタケ原菌糸
アイカワタケ 管孔側 アイカワタケ
アイカワタケ 胞子 モエギビョウタケ 
モエギビョウタケ
あの小さなキノコがこんなに大きな胞子
モエギビョウタケ 子嚢 側糸
ヒメロクショウグサレキン 
小さいがよく見ると柄が中心についている
ヒメロクショウグサレキン 子嚢 
サヤに胞子が入っている
イタチナミハタケ
ヒダの端が波打つ
イタチナミハタケ 胞子
サクラタケ 
これも、色・サイズのバリエーションが多い
今にもグレバが落ちそう
スッポンタケ
松の倒木 一面に マメホコリ マメホコリ(変形菌) 朱からこの色に変化
今日もモエギタケが群生
あの美しい緑。私の腕ではイメージが出ない
ドクスギタケ(青木仮称)だろうか?
ドクスギタケ(青木仮称)?胞子 ドクスギタケ(青木仮称)? 担子器
待望のクリタケがやはりあそこに クリタケ 胞子
クリタケ 担子器 
左のほうでは胞子を4個つけている
クリタケ シスチジア



  2009年11月01日
 
"仝茸盛りの秋☆白い姫様登場♪仝"
 --- Oさんよりメールをいただきました---
「・・・26日・27日と産土の山を走り回ってきました。
 26日は家に着いたのが夕方だったり雨が降っていたりで、家の周りでヒラタケとカキシメジとヌメリイグチ、後は不明のもの一つ目にして終わりました。昨年、満開だったナラタケツリーは沈黙を守ったまま。。。
 27日は帰りの時間が早い事もあり、いつもの散策路のシロめぐり♪少ないながらもサクラシメジの発生確認♪美味しいシバモチ(クリフウセンタケ)もようやく盛りで賑やかに・・・途中、地元の山菜採りの大先輩とも会い情報入手。サクラシメジもアカタケという名前で昔から食べていたそう。話すまでもなく苦味の事も知っておられた。ほどなく・・・やっぱりあの方、マツタケさんも常勤のように登場♪
何とも食べ頃なのが揃っていて、日も射してきて誇らしげ。ねずみのて(ホウキタケ)も賑やかだが中が空洞になるほど先客が・・・。食うべきではないホウキタケも二種、他にも同定を諦めた子がちらほら。
 。。。と、枯れ葉の間から白い何かが・・・あ!これは見た事が♪ハンドブックを取り出して確認すると、やっぱり!シロマツタケモドキだ♪
美しい純白に素敵なササクレ。。。お姫様のようだ。しばし、ウットリ。探せば次々と顔を出し。。。松茸山に立派なおシロだ。今回もアミタケはヤケ気味。。。オウギタケもちらほら。。。あ。・・・これはかなり・・・いちゃついとる?アミタケとオウギタケのペア♪「妬けるねぇ」と採ってみると、下まで・・・おそれいりました。
 途中で折り返し、帰り道へ。。。スギヒラタケやヒラタケが賑やかで、やや残念な生え方のテングタケ達も見かけ、挨拶をして帰る。家に  着くなり地域の食茸名人に見つかり、すぐ近くの場所に案内され、行ってみると。。。林地を開いた広場にキノコ・キノコ・キノコ!パッと見にハタケにヒイロチャワン、ムジナに。。。これはドクササコ?とりあえず名人には危ないキノコばかりだと伝えておいた。新しいシロの情報も頂いたし、次が楽しみだ♪時間があればの話やけど・・・。」



Part 6  2009 (11-1) 11月
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